雪見さん家の末っ子は病弱!?

・ ページ13

10分位して、ドアを開ける音と鼻をすする音が聞こえた。

黒『ごめんね。呼び出しちゃって。保険証とかは持ってきてあるからここでゆっくりしよ。』

白「いやぁ…ｸﾞｽｯｸﾞｽｯかえるの…ﾋｸｯｸﾞｽｯ」

黒『真都、お話しようよ。
なんで息苦しくなったのかな？分かる？』

白「…はいしゃさん…ｸﾞｽｯｸﾞｽｯいきたくなかった…ﾋｸｯｸﾞｽｯともだちがね…ﾋｸｯｸﾞｽｯいたいよって…ﾋｸｯｸﾞｽｯだから…ﾊｱｯ…ﾊｱｯﾊｱｯ」

黒『そっか。教えてくれてありがとう。また息早くなってるからゆっくりスーハーして。大丈夫。』

真都を待合室の椅子に座らせて背中を摩る。
しばらくして、呼吸が落ち着いてきた。

白「…できる…ｸﾞｽｯ…おにぃちゃんみたくなる…ﾋｸｯ」

黒『…できそう？…じゃあ、やっちゃおうか。お部屋行くよー』

白「んんっ…ｸﾞｽｯｸﾞｽｯ」




黒『着いたよー。照にぃとお話あるから、ちょっと待っててね。』

これがダメだった。

10分後、話が終わって部屋に戻ると、そこはもぬけの殻だった。

照にぃと俺は談話室で話してて、康二も電話対応していて逃げるところは見ていないらしい。

橙『蓮、ごめんね。俺が見とけば。』

黒『康にぃ悪くないよ。電話対応も仕事だから。居るとすればどこだろう…』

黄『他の部屋とか…？』

橙『他の科の部屋とかかな…』

黄『手分けして探そう。蓮は小児科の方。康二はここ探して？俺は呼吸器科の方探すわ。』

2人『了解。』

小児科の診察室や処置室を探すけど居ない。
もう…何処にいるんだよ…


その瞬間、携帯が鳴った。

橙『見つかった。歯科の方戻ってきて？』

良かった。見つかって…。



走って、歯科に戻ると大号泣してる真都が。

橙『職員用のトイレに居た。』

黒『そっか。見つかって良かったよ。』

白「うぇぇぇぇん！」

黒『1回泣くの止めよ？お話したい。』

白「ﾋｸｯ…ｸﾞｽｯｸﾞｽｯ」

黒『康にぃ、ティッシュ持ってきてくれない？』

橙『おっけ、』

もう、顔がさ鼻水なのか涙なのか分からない状態だったから、顔を拭いた。

黒『真都？トイレ行きたかったの？』

白「ﾌﾙﾌﾙ」

黒『じゃあ、なんでトイレに居たの？』

白「こわかったぁ…ｸﾞｽｯｸﾞｽｯ…」

黒『怖くてもさ、逃げたらダメじゃない？みんな心配してたよ？真都居ない。どこだ？って。』

白「ごめんなさいぃ！(号泣)」

・→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す