もやもや ページ40
.
結局康二くんはソファーで完全にノックアウトしていて、逃げたはずの猫ちゃん達はいつの間にか康二くんのお腹や胸をベッドにしている。
時々「うぅーん…」って魘されてる康二くんを見ると、流石に2匹は重たいらしい。
阿「ま、あそこで寝てる康二が悪いよね〜」
そう言って笑う阿部ちゃんはなかなかドライだ。
佐「お風呂とトイレは1階と2階にひとつずつ、洗濯機は1階に3つ。共有スペースのものは大事に使うこと!あと節電は絶対!
翔太のものには基本触らない方がいいね〜」
「ショウタ?」
聞き返してから、思い出す。
ーーー…「しょっぴーが入っとった」
ーーー…「1階はしょっぴーの物無いから」
ーーー…「翔太の友達なの。友達って言うか…同居人?」
「ショウタって…しょっぴー?」
渡「なに?」
「っ!」
思わず声を上げそうになるのを堪えて振り向くと渡辺さんが居た。
佐「相変わらず静かに降りてくんね〜翔太は!」
阿「佐久間とか康二がう…賑やかなんだと思うよ」
佐「阿部ちゃん今うるさいって言おうとしたじゃん!」
「ふふ」
2人のやり取りが可笑しくてつい笑ってしまうと、そんな私を見て固まっている渡辺さん。
渡「ここ住むことになったのって…A?」
佐「えっ!Aってなに!
いつの間に2人知り合ってんの!?」
「佐久間さん聞いてないんだけど!」ってワナワナし出すさっくんと「さっきだけど」って冷静な渡辺さん。
固まってませんでしたっけ?って思ったけど、「ふーん」ってニヤニヤし出すから、彼の中で何か処理出来たらしい。こわい。
「渡辺さん、ユイの職場の上司だったの」
佐「え!?あの腐れ縁のユイちゃん?」
「そう」
佐「世間せんまぁ…」
目を丸くするさっくんとは裏腹に、渡辺さんは涼しい顔してお水を飲んでる。
渡「Aならいいよ。俺。」
「え?」
「どういうことですか」って聞こうとしたけど、私が聞くよりも先にさっくんと阿部ちゃんが「なんで!?」って飛びかかる勢いで聞いて、渡辺さんがたじろいだ。
佐「あの翔太がすんなり受け入れるなんてAちゃん一体なにしたの…?」
「えぇ?」
特に何もした覚えはないんだけど…
阿「翔太って新しい人が増える時は警戒するタイプなんだよ。異性とか同性とか関係なくね」
それを聞いて、こめかみの辺りを掻いて気まずそうな渡辺さん。
渡「…人見知りなんだよ」
「ぽいです」
渡「んは マジ?」
佐「…」
717人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あむ(プロフ) - 名無しさん» ありがとうございます!暖かいお言葉嬉しいです^ ^更新がんばります! (3月27日 13時) (レス) @page34 id: 3fabfc8fab (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - お話の流れと展開が好きです (3月26日 21時) (レス) @page36 id: 5ebabfabca (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あむ | 作成日時:2024年3月18日 23時