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❅·̩͙5 ページ5

月光のない海は怪獣みたいだ。
黒く大きな口を開けて、陸地を飲み込もうと迫っては
サーっと引いていく。



「今日は月見えないっすね」



桟橋に腰掛けていた私の背後。
月夜のように低く落ち着いた声がした。
なんか、デジャヴだな。



またどうせめんどくさいやつだろうと返事はせず
振り返りもせず無視を決め込んだ。



…待てよ。
この人、なんて言った?



「無視は悲しいです。先輩」



私の隣にドシッと座る。
声に聞き覚えがある気がして、左を向いた。



「…目黒蓮」


「覚えててくれたんすね」


「まぁ、友達が騒ぐから」


「しょっぴーからA先輩は月見るの好きって聞きました。
俺は星派なんですけど、あんまりそういう人いないし
仲良くなりたいなって」



リオン。アンナ。あんたら星見るようにした方がいいよ。
夜に二人きりなんて、あんたたちの大好物じゃん。



真っ暗な夜なのにそこだけ光り輝いてるように見えるほど
目黒蓮からはキラキラしたオーラが出ていた。
きっとあなたのことが好きな女共からしたら
星なんか見上げてる場合じゃないんだろうな。



「白雪のメンバーが私と同じ趣味なんてね」


「え、結構色んなやついますよ。今度来ます?」


「…どこに」


「俺らのアジト」


「あほか。絶対行かない」



ふはって突然目黒蓮の表情が崩れる。
どこに笑うポイントがあったんだよ。



「今の、めっちゃしょっぴーに似てた笑」


「嬉しくないね」


「でもほんとに来てくださいよ。
ここもいいけど、アジトからの夜空もめっちゃいいから」



私はここだから落ち着けるんだっつの。
どこのどいつが白雪のアジトに1人で乗り込むんだ。



そんなやつ、東京に居るならぜひ顔が見てみたい。

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hrr - おもしろくて一気読みしました!続き楽しみにしています! (4月10日 14時) (レス) id: 5934ce0412 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:カジャ | 作成日時:2024年3月20日 19時

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