こーじとさくま。4 ページ31
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桃side
気づいたらベッドにいた。
部屋に康二が来て、えっと、、えっと、、、
また息の仕方がわかんなくなっちゃうな…
あっ、手首の手当しなきゃ、、
そう思って手首を見ると綺麗に包帯が巻いてあった。
あーあ、迷惑かけちゃったな。
しかも完全に気づかれちゃったし。
居場所またなくなっちゃうじゃん。
とりあえずトイレ行きたいな。
勢いで部屋を出た。
リビングには康二となぜか阿部ちゃんの姿があった。
緑「あ、佐久間起きた。康二(トントン)」
橙「ん?あ、佐久間くん!おはよう」
桃「ん、、」
なんか気まずくて、
ありがとうでもおはようでもごめんねでも、
なにか一言でも返せればいいのに返せなかった。
用を足して部屋に戻ろうとすると阿部ちゃんに呼び止められた。
緑「佐久間。こっちおいで。」
桃「…うん」
行くしかないんだろうと思って阿部ちゃんがトントンと叩いたところに座った。
緑「隠さなくていいんだよ。」
桃「…えっ?」
何その傷とかからかわれたり、怒られたりするのかと思ったからびっくりした。
緑「康二ともさっき話してたんだけどさ、もう家族みたいなもんじゃん俺ら。だから隠し事はなし。俺らがその傷見て佐久間のこと嫌うと思った?」
優しい声で俺の目を見て言う阿部ちゃんの姿、
その横で少し泣いた跡が残る康二の顔を見ると
あ、この人たちは信用していいんだ
今までつるんできた奴らとは違うんだ
って思った。
緑「てか、俺もだし。」
そう言って阿部ちゃんはおもむろにハーパンを捲った。
桃「えっ?」
太腿に数本残る傷が見えた。
俺もやっちゃってたんだ〜笑
って笑いながら言う。
緑「康二もびっくりしちゃったみたいだからさ、まぁそこは2人で上手くやりな?笑」
桃「ありがと、あべちゃん」
緑「じゃあまた明日ね。」
阿部ちゃんが出ていったあとのリビング。
俺は康二の顔をしっかり見て、
「ごめんね。びっくりさせて。」と言った。
全力で首を振る康二はまた泣きそうで
ぎゅっと抱き締めた。
桃「もう、やらない。いいことないもんね。」
橙「びっくりさせんといてや?」
桃「うん、約束する(^^)」
おいおい話を聞くと俺は過呼吸になって
康二が阿部ちゃんを呼んで対処してくれたんだって。
傷口の処置も阿部ちゃん。
康二は俺なんも出来んかってん!!って。笑
桃「康二はさ、なんで阿部ちゃん呼んだの?」
橙「電話帳の1番上やったから。」
康二らしいね。笑
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塩麹 - 面白かったです。話の続きが読みたいです。頑張ってください。 (2021年7月10日 21時) (レス) id: db16e507d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆぴ | 作者ホームページ:http://yupinoohanashi
作成日時:2021年6月23日 23時