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俺の耳。 ページ44



橙side


佐久間くんとのんびりテレビを見ていた時のこと。

補聴器を通して少しだけ聞こえてくる音と

字幕でバラエティ番組を楽しんでいた。


突然キーンと耳鳴りがなった。

「んっ、、」

急いで補聴器を外して、

テーブルに投げ置いて、耳を塞いだ。

少し経つと耳鳴りが治まって、

耳を塞いだ手を外した。

桃「…?(大丈夫?)」

はっきりと口を動かして佐久間くんは俺にそう聞いた。

テーブルに雑に置かれた補聴器を付け直して

橙「耳鳴りが…」と答えた。


そこで感じた違和感。

感じたくない事やってん。




微かに聞こえていたはずのテレビの音が



聞こえへん。



補聴器を付けても、聞こえんくなった。



何も言わずにただただ涙がこぼれている俺を見て

佐久間くんは何かを言ってんねん。

でも涙で滲んだ視界で口の動きを読み取れる訳もなく。

それを察した佐久間くんは俺をぎゅっと抱きしめた。



俺が泣き止んだ頃、

佐久間くんはスマホの画面を俺にみせた。

「何があったの」


橙「耳が、、急に、聞こえへんくなって、、

今まで聞こえてた音が、聞こえへんねん、、

嫌や、、もう、、嫌やねん、、、」


また泣きそうになっている俺。

佐久間くんはずっと俺の背中を摩ってくれている。


「病院、行こっか。早めに。」


その文字を見て、俺はゆっくり頷いた。


「ちょっとまっててね。」


そう俺に伝えて、佐久間くんは席を立った。


たぶんやけど、誰かに電話してる。


電話を終えてすぐくらいに家のインターホンがなった事を知らせるライトが点滅した。

佐久間くんがバタバタと玄関まで走っていって

連れてきたのはしょっぴーだった。


「行こっか。」


そう伝えられて、荷物を持って、

しょっぴーの車に乗り込んだ。

俺の耳。2→←日常の変化。2



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塩麹 - 面白かったです。話の続きが読みたいです。頑張ってください。 (2021年7月10日 21時) (レス) id: db16e507d4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆぴ | 作者ホームページ:http://yupinoohanashi  
作成日時:2021年6月23日 23時

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